マカは不妊に効果的?

2019.11.26

薬を飲む

南米産のハーブとして知られ、サプリメントや健康食品の主成分として用いられることが多い「マカ」。インターネットで検索すると、滋養強壮に加えて不妊治療への効果をうたったサイトが数多くヒットします。しかし、そのほとんどは食品メーカーの広告や個人のブログなどです。マカは医学的に不妊に対して本当に効果があるのでしょうか。

栄養豊富なマカの根

マカは、「アンデス人参」とも呼ばれることから分かるように、南米ペルーのアンデス山脈高地に植生します。ブロッコリーや大根、カブと同じアブラナ科の多年生植物で、ペルーでは古代インカ帝国の時代から栽培されていると言われ、主に根の部分が食用に用いられてきました。過酷な自然環境の中でも育ち、天日で乾燥させると保存食として数年以上貯蔵に耐えるとされています。

マカの根には大量の必須アミノ酸や鉄分、カルシウム、ミネラルなど、栄養素が豊富に含まれています。サプリメントや健康食品で用いられる際は、「ベンジルグルコシノレート」と呼ばれる成分が、活力の維持や男性機能改善などに効果が期待されるとして宣伝されています。

不妊への効果は科学的根拠が不十分

それでは、マカは不妊に対しても効果があるのでしょうか。マカの効果を医学的に検討した研究は決して多くありませんが、ここではそのうちのいくつかを紹介します。

21〜56歳の成人男性57人を対象とした研究では、マカを1日あたり1,500mgまたは3,000mg投与したグループとプラセボ(偽薬)を投与したグループで3カ月後にその効果を比較したところ、マカを投与したグループで性欲の改善が認められました(Androgia2002年12月号)。他にも、24〜44歳の成人男性9人を対象とした研究では、マカを同様に1日あたり1,500mgあるいは3,000mg投与したところ、4カ月後に精液量や精子の数、精子の運動性が改善していました(Asian Journal of Andrology2001年12月号)。女性に対しては、1日あたり3,500ミリグラムのマカを12週間にわたって閉経後の女性14人に投与したところ、不安や抑うつといった更年期症状に効果が認められたとする報告があります(Menopouse2008年11〜12月号)。しかし、これらの研究だけではマカが不妊症に効果があるとは断定できず、科学的根拠としては不十分だとされています。

完全否定もできないのが現状

マカの摂取量については、1日3g程度までなら安全とされていますが、それ以上の安全性は現在のところ医学的には確認されていません。一般に販売されている健康食品やサプリメントであっても、医学的に検証されていない以上、有害な作用が生じる可能性もあることを認識しておく必要があります。

不妊に対するマカの有効性は証明されてはいませんが、有効ではないと否定もできないのが現状です。妊活中の方でマカを試してみたいと思ったら、まずは主治医や専門のカウンセラーなどに相談してみてはいかがでしょうか。

(文/メディカルトリビューン編集部)