知っておきたい!不妊の原因となる性感染症(STD)の種類

2019.4.16

性感染症(STD)性感染症は不妊の原因にもなる病気で、最近はSTD(Sexually Transmitted Disease)またはSTI(Sexually Transmitted Infections)とも呼ばれます。たった一度の性行為でも、相手が性感染症にかかっていれば感染する可能性があります。性感染症にはHIV感染症や梅毒、B型肝炎などさまざまな種類がありますが、ここでは不妊の原因になる性感染症について解説します。

性感染症(STD)はどうやって感染するの?

性感染症の感染源であるウイルスや細菌などは体液(精液、膣分泌液、血液など)の中に含まれており、性行為によって性器、泌尿器、口の粘膜などに接触することで感染を起こします。無症状であることも多く、気づかないうちに感染しいつのまにか進行していることもあるので注意が必要です。

もちろん、手を握る、同じお風呂に入る、コップの回し飲み、同じ蚊に刺されるといった日常生活では感染しませんので、むやみに心配し過ぎる必要はありませんが、心当たりがあれば早期に医療機関を受診するようにしましょう。

日本で最も多い性感染症「性器クラミジア感染症」の不妊への影響

日本で最も多い性感染症が、性器クラミジア感染症です。クラミジア・トラコマチスという細菌による病気で、感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は1〜4週間です。自覚症状がないことが多く、感染に気がつきにくいため、知らないうちに感染して広げている可能性があるので注意が必要です。

女性の場合、おりものが少し増える、軽い生理痛のような痛みがある、不正出血、黄色い濃いおりものが出るといった症状があらわれることもあり、進行すると卵管炎を引き起こして不妊症や子宮外妊娠の原因となります。また、治療しないまま出産した場合、産道で赤ちゃんが感染し肺炎や結膜炎を起こすこともあります。

男性の場合、尿道がむずかゆくなったり、排尿のときに軽い痛みを覚えることがあります。進行すると精巣上体炎を引き起こすこともあり、これが不妊の原因になります。

女性はなかなか気が付きにくい「淋菌感染症」

淋菌感染症は淋菌という細菌による性感染症で、近年はオーラルセックスによる咽頭での感染が増加しています。男性はすぐにはっきりと症状があらわれますが、女性は症状に気づきにくく、進行して初めて分かることがあります。潜伏期間は2〜7日です。

女性の場合、症状として緑黄色の濃いおりものや、尿道から膿みが出ることがあります。進行すると、子宮内膜炎、卵管炎を起こして不妊症を引き起こしてしまうことがあります。

男性の場合、尿道のかゆみや熱っぽさから始まり、尿道から粘液や黄色の膿みが出る他、排尿時の痛みがひどくなり、ペニス全体が腫れ上がるほどの激しい症状があらわれることもあります。進行すると尿道狭窄や精巣上体炎を起こし、男性不妊を引き起こしてしまうことがあります。

こうした性器クラミジア感染症や淋菌感染症になってしまった場合、抗生物質を飲んで治療すれば感染症そのものは治りますが、卵管炎によって生じた卵管の腫れや詰まり、精巣上体炎によって塞がってしまった精管はそうはいきません。パートナーのどちらかが性感染症に気づいたら、早期に2人で治療を受けることが、病気の進行や再発を防ぐためにも重要です。

 

性感染症(STD)検査はパートナーと2人で

性感染症は10代の若者から中高年まで、幅広く感染が広がっていると言われます。症状があまりないため気づきにくく、いつの間にかパートナーにうつしてしまっていることが大きな原因です。また、症状に気づいても恥ずかしさから治療を受けなかったり、自分が治療を受けてもパートナーが意欲的でないために、パートナー同士で再感染を繰り返すケースも多くなっています。妊娠・出産を希望する方は、パートナーと2人でまず検査を受けてみてはいかがでしょうか。

(文/メディカルトリビューン編集部)